地球の歩き方

先日テレビで地球の歩き方をベースにした番組をやっていた。
写真家の三好和義氏と女優の黒谷友香が、モナコ~フィレンチェを写真を撮りながら巡る旅だ。提供にエプソンがついていたので、旅の途中に2人が撮った写真をエプソンのプリンターで出力したりして、いかにもわざとらしい番組だったのだけど、その番組構成や写真の内容はさて置き、一番ガッカリしたのは「地球の歩き方」である。
その昔僕が初めてヨーロッパへ旅立った頃は「地球の歩き方」と言えば、貧乏旅行のバイブルであった。今から25年前の本の表紙には1日3900円以内で回る本と書かれてある。
旅の必需品のリストを見ても、寝袋は入っているし、服装もいわゆる「着たきりスズメ」を推奨している。土産物屋の紹介も、ほとんどと言ってされていないし、いわゆる高級店などの紹介は皆無である。
それが先日の番組を見ていると、出てくる推奨レストランはおしゃれな高級レストランでホテルは5つ星だ。おまけに高級靴で有名な「F」の本店にまで行く始末。
そう言えば今の本を見ていると、やたら高級店ばかりを中心に紹介している。
写真家も女優も、僕の感覚から言っておおよそ旅行をするとは思えないような、ハイソな服装で旅をしている。

まるで昔は学生運動の闘志だったと、酒を飲んでグダを捲いているサラリーマンオヤジと同じだ。なんだかとっても悲しくなった。
その昔は、JTBや近ツリなどの大手代理店や、ツアーの補助雑誌的なガイドブックとは一線を画す存在であったのだけど、何のことはない、単なるおちゃらけ雑誌に成り下がっているのである。

25年前、フィレンチェで泊まるところを探して歩いたが見つからなかった。正確に言えば、予算内で泊まるところが見つからなかったのである。金さえ出せば泊まるところはあったけど、1日の予算を決めていたので、それに見合わないところには泊まらなかったのである。
で、結局野宿した。その時の顛末は次回に回すが、少なくともその頃の「地球の歩き方」は、そうした我々の側にあった。
それが今では5つ星ですよ・・・。

時代は大きく変わった。それは僕自身も同じで、例えば今旅行をするときに野宿を前提とした旅行はしない。そう言う意味では僕らと一緒に「地球の歩き方」も変化してきたのだと思う。でも、今の紙面や番組からは、あの当時のスピリッツは微塵も感じられない。
少なくとも僕は、いざとなれば野宿も辞さないし、そう言った心づもりはいつも持っている。そこが大きな違いだと思う。
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Bar Cafe Bleuの入り口。
あの頃のスピリッツは永遠に忘れない。
Leica M7+Summilux 35mm(セカンドバージョン ストッパーなし)
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by liverbird | 2008-03-20 02:23 | Travel
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